叱られる覚悟

2013-01-16 (水)

地方公務員

行政の仕事をしていると、いろいろな場面でお叱りを受けることがある。住民から。議員から。はたまた上司から。さまざまな仕事の中で、公務員というのは「ひとこと言いたい」業種ランキングの相当上位にいることだろう。それだけ十分な住民サービスができていない、という面もあるのだが、これだけ価値観が多様化した中で、全員、あるいは大多数が「よし」と思える判断をすることは容易ではない、という面もある。

 

明らかな失敗やミスによる「お叱り」はココでは置いておいて、多様な価値観がある中で、大多数(たとえば過半数)ではない方から受ける「お叱り」に対して、公務員はどう対処すべきか。ぼくは2つの方法しかないと思う。

 

1つ目はあらかじめ「エクスキューズ」を容易すること。つまり言い訳だ。たとえば、以前、モスバーガーでチキン南蛮バーガーを全国販売して頂いたときのこと。そのキャンペーンポスターにはドドンと大きく東国原知事(当時)の写真が掲載された。散々、マンゴーだ地鶏だとPRしていた知事であったから、ハンバーガーをPRしたってそれほどクレームがあるとも思えなかったが、念のため、「エクスキューズ」を容易した。

 

<叱>特定企業の特定商品について公職にある知事がPRしてよいのか。

 

(答1:公益性)今回はモスバーガーさんから「宮崎名物チキン南蛮」をPRしたいというオファーを受けたもの。宮崎県産鶏肉も使っていただいており、消費拡大の効果も大きいことから協働したもの。

 

(答2:公平性)今回はたまたまモスさんからのオファーに応えたもの。ハンバーガーのみならず、他のファーストフードチェーン等においても大量にPR、消費いただく場合は同様に協力する(全企業に門戸を開いている)。

 

実際、知事は「チキン南蛮バーガー」ではなく皿に盛り付けられた「チキン南蛮」を手に持っている写真を使用し、より明確に(答1)に対応したものとした。このように、どこから突っ込まれてもしっかり答えられるような答を用意しておくと、お叱りに対して一定の対応することができる。

*たまに、理屈で説明しても納得いただけないケースもある。その場合のほとんどは「あの知事は嫌いだ」といった感情論が前提にあるのでどうしようもない。

 

 

さて。「お叱り」に対応する2つ目の方法は、「覚悟を決める」ことだ。想定される批判に自らを晒す、ということになるので、この方法を選択することはなかなかハードルが高い。若い職員であればすぐに「お前ではダメだ。上を出せ」というクレームも容易に想定されるので、自分だけが覚悟を決めるだけではダメじゃないかと躊躇することあるだろう。

 

その一方で「覚悟を決める」ことができる人は強い。自分の仕事に対して「覚悟を決める」ほどの価値を見出しているわけだから、腹が座っている。だから多少の批判にはめげない。

 

たとえば。県職員を中心として歌による盛り上げを追求している「宮崎あぴる隊」。彼らのデビュー曲「ゆる宮崎☆ポップ」にはこんな歌詞が出てくる。

 

 ゆるゆるみやざき 元気をチャージ
 時間がゆっくり流れてく
 ゆるゆるみやざき のんびりライフ
 どげんかするのは明日から

(中略)

 リニアの跡地はソーラーパネル
 九州新幹線は、ちょっと欲しかった
 せめて高速は 通って欲しい
 でも多くは望まないよ だって「てげてげ」だから

 

事前にこの歌を聞かせてもらったとき、ぼくにしては珍しく?苦言を呈した。歌詞を書いている本人たちは、ユーモアだったり、裏返しのポジティブだと捉えているこの歌詞も、批判しようと思えば、「どげんかするのは明日から」は公務員のやる気のない仕事ぶりを表し、自虐的な部分は、新幹線開通を過去のこととして葬り去っている、とも受け取れる。容易にクレームがくることが想像できた。だから言った。「もう少しやわらかい表現に変えてはどう?」

 

だけれども、本人たちは「この程度のユーモアは県民に理解されるはず」と突っぱねた。まあそこまで言うなら、とぼくも折れたが、案の定、クレームがきた。しかもそのうちの一件は口蹄疫で苦労された農家からの厳しい「お叱り」だった。メンバーたちは、一瞬めげた。落ち込んだりもしたようだ。

 

でも、当然といえば当然なのだが、多くの県民はそれをユーモアと解してくれた。メディアでも好意をもって受け入れられ、テレビやラジオにも出演した。結果的に「覚悟を決めた」彼らが正解だった。少数のクレームに過剰に反応するより、堂々と受け止めて、自分たちが信じる道を進んだ方がよい結果に繋がることがある。ぼくも反省したよ。

 

 

ところで、「お叱り」対策として、一番やっちゃいけないのが「判断しない」という判断だ。今、何らかの判断するとある方面からお叱りを受けるかもしれないから判断を保留する」というのは最悪だ。これは議論の先送りでしかなく、モノゴトが前に進まないのはもちろん、あとから「何の手立ても打たなかった」という負の遺産を残すことにもなる。

 

仮にYesともNoとも判断つかないような「機が熟していない」というケースであったなら、いつまでに判断するとか、その間にどう熟させるのか、という期限や対応策を「判断」すればよいのである。「お叱り」の可能性があるときは、保留しないこと。何らかの判断をし、動き始めること。これが肝要。

 

[13.01.14]

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[13.01.15]

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[13.01.16]

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