主夫生活、というか、育児生活に必要なものは「ものごとに集中しないこと」だった。
たとえば、料理。たとえば、メール。そういったものに集中しているとどうなるか。途端に、娘2号の機嫌が悪くなるのである。「ああいまコイツは自分以外のことに気を取られている」と感じると、すぐに大泣きする。それまで「おかあさんといっしょ!」を楽しく見ていたのに、泣く。らくがき帳に何かを書き付けて(叩き付けて?)いたのに、泣く。本棚から本を床にぶちまけて遊んでいた(泣)のに、泣く。えーん。こっちが泣きたい。
もちろん、彼女と一緒に何かをしていれば機嫌がいい。でもなあ。一日中、ずーっと絶え間なく1歳児と遊んでばかりいては、家事はおろそかになるし、社会との繋がりも断絶してしまう。
こうなると「ものごとに集中すること」をあきらめるしかない。家事は、彼女と一緒にやるのだ。洗濯物を畳んでいる横で、ヤツがそれをまたぶちまけても、一緒にやる。料理している横で、ヤツが野菜をぐりぐりといじっていても、一緒にやる。時間は2倍、3倍かかる。それでも、彼女は機嫌がいいし、3歩進んで2歩さがって、結局1歩は前に進む。ちなみに、ヤツはおんぶ紐は10分で飽きる(泣)。
ただ、さすがにPCは一緒にできないので、こればかりは隙をみてやるしかない。ヤツがご機嫌で何かをやっている間隙をぬって、メールや、facebook、twitterなどをチェックし、返信する(といっても、すぐに2号が気づいて邪魔するので、返信文を途中まで書いたところで終わってしまうことが多い…)。
そんな、 宮崎弁でいうところの「できたほず」の精神で日々が流れていくのであった。